台湾で見られるクリーニング事情 その1

皆さん、こんにちは。

今回から2回シリーズで台湾についてご紹介したいと思います。実際に私も台湾に来たのは10年ぶりでしょうか・・・。昔は営業をやっていたので頻繁に台湾には来ていましたがすっかり部下に任せるようになってから来なくなっていました。久しぶりの訪問だったので楽しみにしていました。

まず空港を降りてタクシーでホテルに向かったのですがすぐに思った事があります。それは「町がとても綺麗!」ということです。私が昔からイメージしていた台湾はちょっと町が暗くて汚いというイメージでした。しかし全くそのイメージはなくとても整然としておりました。バイクは綺麗に整列駐車してあるし、ゴミは全く転がっていません。古い建物がすっかりなくなってしまい、新しいビルに変わっているような感じでした。綺麗に感じたのはそのせいかもしれません。

(市内の通り。昔の面影がほとんどなくなってしまいました)

(台湾のビルは一階が必ず歩道スペースが出来ている。しかしとても綺麗!)

(市内の小道。あまりに綺麗でびっくりしました!)

(バイクの駐車状況。とても整理されています。人間レベルが高い!!)

その後に高雄、台南、台中と訪問しましたが、これらの地域はまだ昔の面影がかなり残っていました。台北だけ別の次元に入っているように感じました。ただ高雄を訪問したときにも変化がありました。例えば川の水質がとても良くなり、昔はとても臭かったのが全く臭くなくなったのです。かなり環境整備に力が入るようになったのでしょうね。

タクシーも本当に綺麗でした。全部黄色に統一されており、使われている車はほとんど日本車、と言うよりトヨタ車でした。タクシーだけでなく普通に走っている車も圧倒的に日本車が占めています。

(タクシーはこんな感じ。新しい車が多く、中もとても綺麗でした)

人々も町に合わせて変わってきたように感じます。まず話し方は完全に中国本土の人々とは違います。とても穏やかに話すのです。日本人ととても近いし、話し声もうるさくないのです。中国本土や韓国の人々だと声が大きいだけでなくとてもキツい話し方をするのでまるで喧嘩しているように聞こえるときがあります。しかし台湾でそのような光景は全くなく、日本人にとってはとても心地よい感があります。

この数日間台湾を訪問して感じた事は「とても日本に似ていること」でした。この国の人々は日本がとても好きみたいです。実際に日本の飲食店が沢山並んでいますし、日本語で書かれたお店が数多くあります。ここには少し日本人の考えに近い台湾人の考えがあると察しました。

それは平等である事です。アメリカや中国は貧富の差が激しいと報告していると思いますが、日本はその反対で貧富の差がとても少ない国です。台湾はその日本にかなり似ていると思いました。だからこの国に目を見張るほどのお金持ちがそこら辺にいるわけではありません。その代わり貧乏人もあまりいないのです。人々が仲良く暮らしている一つの理由として国民が貧富の差を好まない、というファンダメンタルな考えを持っていることが考えられます。日本人が台湾に行きやすいのも生活環境が似ているからかもしれません。実はタイもそうなのですがあの国も貧富の差が他の東南アジアに対して少ないのが特徴です。日本人が行きやすい場所というのは日本と似た社会構造になっている地域なのだろうか、と仮説を作るようになりました。

食事はとてもおいしかったです。本当にいろいろな食事をいただきましたが、一つだけどうもなじめないことがありました。それはウイスキーで一気飲みをやることです。あれは本当に勘弁してもらいたい・・・。初日の晩で2本、二日目の晩で3本のウイスキーが空きました。しかも私が主賓なので皆さん私を攻撃してきます。本当にこれさえなければとても良い所なのですが・・・。(笑

(2日目の食事の1本目。あっという間に空きました。何も割らずにストレート)

(2本目。こんな感じでグイグイ行きます)

(2本目も空っぽ!これで終わりかと思ったのですが・・・)

(この方が3本目を持ってきて・・・。これも全部空きました・・・。恐るべし台湾!)

と言うことで次回は台湾のクリーニング業についてお話しをしたいと思います。

今年も一年お世話になりました。来年も引き続きよろしくお願いいたします。

イギリスから見えるクリーニング事情とは その2

皆さん、こんにちは。

前回はイギリスという国について概略をお話させていただきました。今回はイギリスのクリーニングについて少しお話しをしてみたいと思います。

まずクリーニングの顧客について考えてみたいと思いますが、先日も書いた通り「古風」というのは一つの繁栄のキーワードになります。それから「人口」、そして「富裕層」というのがクリーニングにおいてなくてはならないキーワードなのだと考えます。それらが見事に合致しているのはやはりロンドンなのです。

イギリスには物作りがもはや存在しない、と言うことを前回のブログで書かせていただきましたがどうしてロンドンは今日も繁栄を続けていると思いますか?それは金融の中心地だからだそうです。実際にロンドンには金融関係で生計を立てている人々が沢山いらっしゃいます。銀行、証券、保険など数多くの会社がロンドンの中心地に本社として構えております。日本のニュースでも為替情報が発表される時にいつも3つの地域をメジャーとして報告していますね。東京、ニューヨークそしてロンドンです。ここからもロンドンはヨーロッパの金融の中心地として見られていることがよくわかります。

こんなところですから当然大きな収入を得ている人々がいます。そういう人々が使うクリーニング店も沢山あります。しかし現在、イギリス人が経営しているクリーニング店はとても少なくなりました。ほとんどが移民による経営に変わっております。クリーニング店だけでなくホテル向けランドリー工場でも移民が経営しているケースがほとんどです。儲かりづらい商売に対してイギリス人は移民に権利を売ってしまっているのが現状で、昔はチェーン店として業界No.1として君臨していたJohnson Cleanersももはやロンドン市内にはなくなってしまっています。しかも昨年に靴の修理会社に買収されてしまった訳ですから如何にクリーニングが一般庶民には受け入れられなくなってしまっているのか?がよくわかります。

しかしそんな状況でも立派にやっているクリーニング店もあります。なんと言ってもAmerican Dry CleaningはロンドンではNo.1のお店となりました。売上は15億以上、28店舗でのオペレーションです。やはりロンドンですからワイシャツの需要は非常に高いのが特徴です。しかもダブルカフスのワイシャツが全体の6割以上を占めているわけですから我々にとっては驚きの数字です。それだけダブルカフスはイギリスのワイシャツではスタンダードと言えます。

(American Dry Cleaningの本社前。)

(ドライの仕上げセクション。)

(ワイシャツ仕上げセクション。皆さん見る目が真剣です!)

(Americanの一つの店舗。)

(店舗内の様子。意外といろいろなモノを物販しているのです。)

このように店舗運営しているお店もあればすでにロッカーによる販売をしているお店もあります。Laundry Republicというクリーニング店ですが大小のロッカーをざっと800カ所以上に構えている会社です。これもとても特徴のあるお店で商業施設や老人ホーム、マンションなどに設置しているそうです。

(Laundry Republicの本社前。皆さんでパチリ!)

(彼らのロッカー。これらがセットで800以上もロンドン市内にあるそうです)

(彼らが使っているタグ。QRコードのサーもパッチです。)

(みなさん、珍しげにリサーチ)

さて、こんなロンドンですが興味のあるところはウェットクリーニングの比率です。Americanでは全体のドライクリーニングの15%がウェットクリーニングサービスに、そしてLaundry Republicにおいてはなんと25%がウェットクリーニング対応になっているのです。日本では信じられない量です。

日本は間違いなくイギリスの後を追っているので何かと彼らの動向は参考にしておいた方が良いでしょう。ただドラムに入れる事ばかりがウェットクリーニングではなく、いろいろなやり方でウェットクリーニングに対応していく力を持つ必要はあると思います。

 

さて、ますます進んでいる業界縮小ですが皆さんはどんな未来を進んで行くのでしょうか?最近は韓国からスタートしている靴クリーニングがだんだんとフォーカスされてきていますがこれも一つの手と言えるでしょう。ウェットクリーニングやその他のオプションもありと思います。是非今後の売上を保管するための手段を考えてみては如何でしょうか?ロンドンはウェットクリーニングで対応しているところが多かったです。

イギリスから見えるクリーニング事情とは その1

皆さん、こんにちは。

今回はイギリスのクリーニング事情についてお話しをしてみたいと思います。というのも前回のブログでイタリアの展示会についてお話しをしましたが、その後に数社の日本のクリーニング店の社長様らをお連れしてイギリスに行ってきたからです。人数は少なかったですがとても楽しい旅になりました。

さて、イギリスは文字通り大英帝国、昔の世界覇者でした。ファッションにおいても他のヨーロッパよりも習慣が古風で多くの人々が未だにスーツを着て仕事をしております。イギリスと言えばピンストライプのスーツが代表的ですよね。クリーニング業界においてはこの「古風」という言葉が繁栄の一つのキーワードかもしれません。

まずはイギリスという国についてお話をしてみたいと思います。皆さんはイギリスと言うとすぐにロンドンをイメージするかもしれません。しかしロンドンはイギリス人にとって異国のようなイメージに捉えられています。何故ならばまずは物価が高すぎる!現在のイギリスポンドはおおよそ150円と理解していただければ良いかと思いますが、地下鉄の初乗り運賃が4ポンド、なんと600円!日本人からすると信じられない料金です。ロンドン市内で泊まるホテルはどこも150ポンド(2万2500円)が最低でちょっと良いホテルになると軽く300ポンド(45,000円)以上になります。先日、オーストラリア・シドニーの話をしたと思いますが、まさに似ています。普通の収入で生活しているイギリス人でロンドン市内に住める人は一人もいないくらい異常なところです。

一方でロンドンを出て地方をみてみると状況は一変します。クリーニングが必要ないのではないか?と思ってしまうくらい、のどかな風景が続きます。先日はKent地方にあるLeeds城を訪問したり、その先にある小さな美しいRye村を訪問したりと私もすっかり観光してしまいましたが、それらを訪問してみても全く商売がそこら辺に転がっているイメージはなかったです。

Leeds城です。とっても美しい洒落たお城でした!
みなさんで散策!
Rye村の小道。この先に村の教会があります。
Rye村のホテル。昔はここに海賊達が毎日宴会をしていたとか・・・
教会の上から撮ったパノラマ写真。これぞイギリス!のどかです。

考えてみればロンドンは郊外まで含めると2500万人の人口と言われております。第二の都市はバーミンガムかマンチェスターとされているのですが、どちらもおおよそ郊外まで含めても250万人いるかいないか、と言うことでロンドンの10分の1しかないのです。こうなるとロンドン一極集中と言われても仕方がありません。誰もが「ロンドンで商売が出来なければ儲からない!」と考えてしまっているわけです。

イギリスでは残念ながら産業がほぼ消えてしまっています。イギリスであった自動車メーカーももはやすべて海外のメーカーに買収されてしまい、イギリスのオリジナルブランドがほぼなくなってしまっています。ではどうしてそうなってしまったのか?というと、それは先ほど書いた物価です。イギリスで物作りは出来ないほどコストがかかりすぎてしまいます。しかも島国なので基本的に移民が簡単に入ってこないのです。

ただロンドン市内を見てみると驚くほどインド人、パキスタン人などが働いています。これは昔のイギリス植民地政策の影響から多くの人々がこの国に移り住みそして国民と化しています。最近はそれでも安い労働力が見つからない、と言うことでポーランド人を40万人も受け入れた時期がありました。現在はそのような東欧の人々がコストマインドにとてもうるさい業種に入り込んで働いているのが現状でしょう。もちろん、クリーニング店やランドリー工場にもポーランド人やルーマニア人などがたくさん働いています。

このように見てみるとイギリスは日本にとって一番近いお手本かもしれません。単一民族だったのがコストの関係から外国人を招聘し自分たちがもはや働きたくない分野に移民を使う、というモデルです。しかしそれにより、単一民族ではなくなりいろいろな人種の文化に染まっていくという可能性が出てきております。イギリスの現状を見ながら日本の将来を占ってみるのも良いかもしれません。しかし日本で物作りが出来なくなったら日本は一体どうなってしまうのでしょうか?考えただけでも恐ろしい話ですね。

次回はイギリスのクリーニングについて触れてみたいと思います。