ブランディングってどうやって出来る?

皆さん、こんにちは。

前回は「価格改定を考える為に商品価値とお店のブランディングを創造する」と「工場の人件費を如何に下げるか?」の二つについてお話しをしてみました。

今回はアメリカのバージニア州リッチモンドにあるPuritan Cleanersを紹介してみたいと思います。何故ならば彼らのブランディング戦略がとても素晴らしいからです。会社の繁栄はどうやって出来るのか?と考えるときに何か一つだけでは上手くいかないことは皆さんもご存じでしょう。この会社はそれが経営者と経営チームから社員までが理解出来ていて確実に実行していることが繁栄の源になっていると感じました。

さて、それでは何がすごいのでしょうか?お店のルックス、社員の笑顔、商品の品質などは会社の方針に対する結果です。私は今回初めて訪問したのですが本当にびっくり。当たり前の事ですがお店が本当に綺麗なんです。そして開放感あふれるスペース。社長の奥様がデザイナーなので彼女にやってもらったとか・・・。それだけではありません。工場もとても綺麗!機械も一つひとつがとても綺麗で手入れがしっかり行き届いているのです。

(本社店舗の看板。こんなに描いてもらっちゃいました!)

(とても綺麗な店舗。クリーニング店なんだからこうあるべきですね!)

しかも私が訪問したときには「貧しい子供のために10万食集めよう!」という一種の募金活動をしておりました。これはお金ではなく家庭に残っている食べ物を寄付して欲しい、という社会貢献活動です。これに参加した顧客が特別なディスカウントをお店から受けられる訳ではありません。しかしみてみたらお菓子、即席麺、シリアルなどいろいろな物が寄付されていました。

(貧しい子供のためのキャンペーン)

(これらはお客様からいただいた一部。わかるように店頭で見せています)

もう一つとても気になったのは社員達の笑顔です。このクリーニング会社はとても大きな会社で社長が全員を覚えていることなど出来ないし、もちろん毎日顔を合わせている訳ではありません。私が訪問したときに社長と副社長がいくつかのお店や工場を案内してくれたのですが、その際に社長が工場にいる社員一人ひとりに握手しながら彼らの目をしっかり見ながら「いつもありがとう!」と声をかけているのです。「これだな!」と思いました。
もちろん、社員教育もいろいろやっている会社です。ただそれはやり方に過ぎません。一番大切なのはトップが社員に対して接する姿勢なのだと思うのです。自社を良くするためには社員にも一緒に取り組んでもらわらければならないのです。その社員が快く取り組むのか、それとも仕方なく取り組むのか、は経営者と経営チームの考え方で決まると思います。Puritan Cleanersの社内方針を公開する事は出来ませんが、そのうちの一つ「人」が全てを決める、と考えている事だけは紹介したいと思います。

(社長が現場社員に挨拶している風景。とても暖かい雰囲気でした!)

Puritan Cleanersでは自社独特の人的資源管理(Human Resource Management)を行っていますがやり方はいろいろあると思います。人を大切にし、一緒に会社の繁栄に取り組む。そして得た成果を全員で喜ぶ、という経営姿勢が最も根本であるべき姿なのだろう、と感じた訪問でした。これがあるから店舗をどのようなイメージにするか?が決まりますし、クリーニングの品質はどうすべきか?という方向性も決まります。何故ならば経営チームが現場の意見をよく聞くからでしょう。一方で現場も経営チームに意見をする事が大切と思っているでしょう。このような労使関係会社を繁栄させる源だと強烈なインパクトを覚えて帰ってきました。

間違いなく繁栄し続ける会社です。なんとも心がとても洗われた訪問でしたし、久しぶりに「良い会社だな〜」と感じました。これからも頑張って欲しいですね。

上がり続ける人件費にクリーニング店はどう対応する?

皆さん、こんにちは。令和という新元号になって初めてのブログです。なんか新年を迎えた気分ですがこれからもよろしくお願いいたします。

4月の最終週にアメリカを訪問してきました。またアメリカの気になったクリーニング店の紹介は改めてさせていただきたいと思います。ところで今回、私がアメリカの旅を通じて一番印象に残った事柄は「人件費」でした。日本でも働き方改革という政府の新しい方針によって人件費が確実に上昇を始めています。人件費が上がると言うことは人々の暮らしにおいて決して悪いことではないと思うのですがクリーニング業に関して言うと一種の死活問題に関わってきます。何故ならばクリーニング業は人の手を必要とする業種だからです。他の多くの業種では様々な自動機、特にITを駆使した端末を用意する事で人に頼らない対応を取る店が増えています。しかし、クリーニングは店舗でも工場でも判断や細かい作業に人を使わずして成り立たないのが現状です。入ってくる洋服一つひとつが全く違う物だからでしょうね。

先日のアメリカでは人件費が必ずと言っていいほど訪問した顧客との話題になりました。私はバージニア州、ロードアイランド州、マサチューセッツ州と旅してきたのですがどの地域でも人件費の高騰に頭を悩ませていました。その最低賃金の上昇がすごい!ボストン周辺ではもう$15.00まできています。これは最低賃金なのでもちろんこの金額では誰も働く人はいなく、大体$18.00〜$19.00が相場と言われていました。現在のレートは110円位なのでおおよそ2,000円と言うことになります。サンフランシスコ、ボストン、そしてニューヨーク、シカゴ辺りは本当に人件費の高い町になっています。

だからボストンになると飲食店などの値段も高いのです。もちろん人件費がかなり影響していると思いますが、普通に飲食したらすぐに一人あたり$30.00位取られます。ある晩に私の会社の社員2人とオイスターバーにて食事をしました。そのときにワインを2本空けましたが食事は普通にハンバーガーなどごく一般的な物です。それでも会計をすると一人$100.00もかかってしまうのです。これが人件費に相応する価格なのか?と驚きを隠せません。

さて、人件費が上がるとクリーニング店はどのような対応をしなければならないか?と言うのが本日の私からの投げかけです。アメリカでは多くのお店が価格に転嫁しています。ボストンのクリーニング店ではワイシャツがおおよそ$3.50くらいの値段になっています。$3.00を割り込むととても良心的な価格と思ってしまうほどです。ズボンはおおよそ$10.00なのです。日本の皆さん、こんな価格を顧客にチャージ出来ますか?多分、多くの皆さんは「難しい!」と言うのではないでしょうか?
そうなると今度は工場の自動化、小人力化を図らなければならないのです。工場のコストで一番高いのは人件費、もはや機械の購入費ではないのです。別に三幸社の機械を買え!と言っているわけではないのですが仕上げは一番人の力がかかるところですから検討の余地はあるでしょう。
もう一つはできあがった洋服の仕分けやお渡しの部分です。アメリカではここら辺をずいぶんと自動化しています。日本の人件費はアメリカに比べてまだ半分というイメージですが今後徐々に上がっていくことでしょう。そうしたらいつまで現在のスタイルで続けられるでしょうか?そろそろ考えておかなければならないのではないでしょうか?

私が提案したいのは二つ。一つは「価格の改定とそれに合わせた商品価値、ブランディングの創造」です。もう一つは「工場の人件費を如何に下げるか?」です。是非考えて見てください。

今後のクリーニング業界をどう見るか? その4

みなさん、こんにちは。

前回は靴クリーニングの可能性についてお話しをさせていただきました。さて、みなさんはスニーカークリーニングを通じて新規顧客獲得の重要性をどれだけ考えていただけたでしょうか?もう一度おさらいしておきますが、このスニーカーを含めた靴クリーニングは自社の将来を占う大切な商材であることを強調しておきたいと思います。時代が変わり、我々の業界を使ってくれる人々が変わってきています。当然、クリーニングの形態も時代と共に変わらなければならないのです。しかし、どれだけの会社が時代の変化に合わせて自社のサービスを変えてきたでしょうか?私が見る限りほとんどの会社、お店がしていないと思います。「誰かが新しいサービスを試してうまくいかない限り自分もやらない」という時代は終わりです。むしろ自分が率先して変化の波に飛び込んでいかない限りお店の価値を変える事は出来ないのです。そんな意味でこの靴クリーニングは格好の材料と言えるでしょう。是非考えて見てください。

さて、それでは今回の本題です。さっそく靴クリーニングを始めてみた、としましょう。そして新しいお客様が来店したとします。さて、皆さんはそのお客様に何を売り込みますか?なかなか難しい質問だと思います。ワイシャツを勧めるでしょうか?それともドライクリーニングを勧めるでしょうか?そもそも来店したお客様はクリーニングを通常利用しているお客様でしょうか?それともしていない人でしょうか?なかなかわからないでしょう。そのような状況で何もお店の価値を伝えることは出来ないでしょう。

私はここで提案したいのはウェットクリーニングです。そもそもドライクリーニングってなんでしょうか?それすら知らないお客様はざっと90%以上、もしかしたら95%以上だろうと推測します。だから知らないお客様はドライクリーニングで完全に綺麗になっている、と思い込んでいます。このままにしておいて良いのでしょうか?私はクリーニング業の衰退はこの考え方からスタートしていると思うのです。確かにドライクリーニングは楽で縮みのリスクもなければ乾燥してからの仕上げ工程はとても楽です。そもそもドライクリーニングは家庭では出来ない洗い方です。しかし完全に汚れは落ちていません。水溶性の汚れ(汗やおしっこの汚れ)はドライクリーニングでは落ちません。まず、ドライクリーニングの限界というのを正確に説明すべきではないか?と思うのです。

ポイントは今までの技術ではこれ以上の事をするのはかなりリスクが高いからやれなかった、という話しをすれば良いのです。決して我々の今までが悪かった訳ではありません。今まで出来なかった事を出来るようになった、と言うだけで自社の価値はさらに上がる事となります。今までの事をとやかく文句言うお客様はいないし、むしろ好感度が上がると推測します。もちろんドライクリーニングに対してウェットクリーニングは手間がかかります。リスクはもちろんあるでしょう。しかしリスクを負わないビジネスで上手くいくことはありません。手間をかけるからプロなのです。もっとプロの意識を持ってお客様に提案してみては如何でしょうか?

1990年代後半に一度大きなウェットクリーニングのブームを迎えました。しかしあのときはあまり成功しませんでした。そして今回の流れになっていますがこの20年間の間に洗濯機や洗剤の進化があります。それ以上にウェットクリーニングにおける知識が相当レベルアップしました。もう昔感じたようなリスクは現在はありません。実際に三幸社でもSW-100Jという卓上の洗浄機を作ってみました。最もリスクのある洋服であってもウェットクリーニングは可能になりました。実際に洗濯機と同等の洗浄力があることがすでに証明されています。あとは乾燥そして仕上げ工程となっていきますが、これらの全てがすでにシステムで完成しています。ソリューションとして成り立っているならば、考える事はどんな価格でどんなプロモーションをかけるか?です。

真剣に考えてみてください。このウェットクリーニングこそ家庭では出来ないクリーニングです。人に出来ない事が我々は出来る!と言うのが商売の原点ではないでしょうか?そのような武器をどれだけ持っているのか?を是非考えていただきたい。皆さんの今後のビジネスに必ずやプラスとなる事でしょう。頑張ってください!
何か質問がある方は是非個別でも結構ですのでFacebookで私を見つけてメッセージをお送りいただくか私の会社メールアドレスにご連絡ください。k-uchikoshi@sankosha-mfg.com

今後のクリーニング業界をどう見るか? その3

みなさん、こんにちは。

 

さて、それでは話しの続きです。前回は「攻めの営業とは?」ということでお店や商品のビジュアルについてお話しをさせていただきました。ただ前回のお話しを読んだ皆さんは「ん?では見た目さえ変えれば売上は上がるのか?」と疑問に思ったに違いありません。半分は正解です。見た目が悪ければどうやって自分たちのやっている事が正しいと証明出来るでしょうか?人間というのはそもそも第一印象で相手の事をおおよそ嗅ぎ取り判断してしまうからです。御自身が外食をするときにどうやってお店を選ぶか?を考えてみると良いです。大体、見た目の悪いお店に情報もなければ入ろうとはしないでしょう。外食産業には評価するアプリがあるのでほとんどの人はそれを見ながらお店を決めていると思います。しかしクリーニング業界にはそういうアプリがありません。故に人々は何で判断するか?というと見た目で判断せざるを得ないのです。そういう意味では私が前回のコラムで書いた内容は半分当たっているのです。

それでは今後何をやっていけば良いのでしょうか?人々がお金を払ってもお願いしたいことは「自分では出来ない事」か「自分でやろうとしたら出来るがとても時間、労力がかかって大変」というモノに対してだと思います。それは我々の業界においては何でしょうか?

私は最近とても大きな流れを作っているスニーカークリーニングが一つのソリューションだと思います。何故ならば「誰も洗うという概念を持っていなかったから」です。もう何年も前から韓国ではこのスニーカークリーニングは産業として成り立っていました。しかし日本の誰もがこれを注目してこなかった、いやそもそも知らなかったというか知ろうとしなかったとしか言いようがないです。自分のビジネスが順風満帆であれば誰が新しい試みなどやるだろうか?しかし、昨今の売上減少で多くのクリーニング店が変化を考え始めてきました。そこにスニーカークリーニングが見事にマッチしたのです。タイミングとしか言いようがありません。

そしてこのコラムを作っている途中にあるクリーニング店を訪問し、そこでその社長様といろいろなお話しをしているうちに一つのことに気づきました。昨今、顧客のクリーニング離れが顕著になっておりますが、我々はどうやって新規顧客を獲得しようと考えているのでしょうか?多分皆さんは諦めてしまっているのではないでしょうか?私も若干諦め気味にはなっておりました。と言うのも洋服の新しいクリーニング方法だけで人々を獲得するのはとても難しいと考えていたからです。何らかの新しい事でもやらなければ難しいだろうと本当に思っていました。しかし、この靴クリーニングはどうやら新しい顧客獲得に結びつく可能性がある商材と思いました。何故ならば「人間ならば誰でも靴は履いているから」と言うことと「靴を洗うという概念がなかったから」です。後はこのプロモーションのやり方です。例えばインショップを持っているクリーニング店であるならばスーパーやショッピングモールにいらっしゃっている消費者に向けてビラまき、イベントなどを通じて自分たちが新しい靴クリーニングをやっている事をアピールする事は出来るでしょう。そうすることで普段はクリーニング店を利用していない人々にもお店に来てもらえるチャンスが出来る、と言うわけです。一方でインショップをお持ちでない皆さんでも何らかのプロモーションは出来ると思います。例えば新聞の折り込みチラシ、自分たちでチラシを各家庭のポストに入れるとか・・・(かなりアナログなやり方ですが)。ネットを持っていたらもっとホームページでアピールするのもありですし、お試しキャンペーンもありですね。とにかく、靴を通じて新規顧客開拓を目指したやり方でいけば少しはポジティブに活動が出来るのではないでしょうか?

このスニーカークリーニングは全国で展開してもらいたいと心から願っています。全てのクリーニング店に適用出来るソリューションです。しかし洗えば良いと言うわけではありません。もう一度私の前回と前々回のコラムを読み直しながらこのスニーカークリーニングの可能性を考えていただければ私の言いたいことがわかると思います。顧客に出来ない事を我々がやることで人々はお金を我々に使ってくれるのです。是非検討してみてください。
ちなみに。三幸社もついに乾燥機を販売し始めました。70足用乾燥機は定価88万円。35足用が定価62万円にて4月1日から販売スタートいたしました。何か質問がありましたらご遠慮なく地域の販売代理店、弊社スタッフ、もしくはFacebook経由で私に直接ご連絡いただいても結構です。ご連絡お待ち申し上げております。

次回、もう一回だけ続きをお話しさせていただきます。

今後のクリーニング事業をどう見るか? その2

皆さん、こんにちは。

前回に引き続き今後のクリーニング事業の展望について私の意見を綴ってみたいと思います。それにしても前回のコラムを発表した日から翌日の2日間だけで500名以上の方に読んでいただけました。このブログを書き始めて最高の反応だったのです。人それぞれ思う事はあるのだろうと思いますが、皆さんは「これからどうやっていこうか?」とかなり悩まれているのだろう、と強く感じました。

さて、それでは話しを続けてみたいと思います。クリーニング業が衰退を迎えているもう一つの理由はズバリ「表現力」と思います。表現力とはなんでしょうか?自社の持っているこだわりを何らかの形で顧客に認識してもらう力が表現力と考えています。私は世界中のクリーニング店を見て回っていますが、私が一番感じることはその表現力があまりにも乏しいと言うことです。

考えてみれば無理もない話しです。昔クリーニング業というのは無理して顧客に呼び込みをしなくてもお店に人が集まっていた歴史があったわけです。それはウール製のスーツです。そもそもウールは水洗いが出来ない事からクリーニング店に持ってくることしか綺麗にする事が出来なかったわけですし、現在も基本路線は変わっていません。それではワイシャツはどうでしょうか?昔のワイシャツは厚手の生地、オックスフォード地などが一番良いとされていた時代です。家庭のアイロン技術では太刀打ちできないシャツだったのでこれも自動的にクリーニング店しか出来ない洋服と定義づけられていました。そこにドレスコードという社会のルールが存在していた訳ですからクリーニング業界においては鬼に金棒の周辺環境だったわけです。展示会を想像してみてください。出展者のほぼすべてがクリーニングの技術に関する会社ばかりじゃないですか?当時のビジネスモデルの流れに沿ってクリーニング店が技術ばかりを追う傾向になっていたわけですし、それに伴って技術系のメーカーや商社ばかりが集うようになってしまったのです。

さて、現在はどうでしょうか?前回のコラムに書きましたが、もはやクリーニング店にとって不利な条件がそろい始めています。形態安定シャツ、家庭洗濯出来るスーツ、家庭洗濯機の技術向上、洗剤の技術向上、そしてドレスコードの崩壊(いわゆるカジュアル化)によりそれまでのビジネスモデルが全く通用しない周辺環境になってしまったのです。ここで皆さんが考える事は何か?というと「守りの経営から攻めの経営」にシフトしていく事なのです。この考えを全く持たない会社は間違いなく消滅していくでしょう。

それでは攻めの経営とはどういうことでしょうか?言葉だけで考えると難しいかもしれません。簡単に言うと「如何に顧客に興味を抱かせるか?」です。顧客はクリーニングの技術について全く情報を持っていません。だから何で判断するか?と言うとまずは「店舗の見た目」なのです。ただ単に店を綺麗にすれば良いのではありません。前回のコラムでもお話しいたしましたが、会社が考える「こだわり」を店舗を通じてどのように顧客に表現するか?をベースに店舗イメージを作るべきなのです。少々嫌みを言わせていただきますが、クリーニング店経営者のほとんどの方が店舗や商品のラッピングにお金を使わなさすぎです。それぞれの洋服がお店の最高の技術で綺麗になるのですが、それを美しいラッピングで返されると本当に綺麗になったように表現出来ると思いませんか?店舗も然り!多くのクリーニング店では店舗を10年以上、もしかしたら20年以上も改装していない状態です。その地域で生まれ育った人々はもはやそのお店を自分のお店とは考えないでしょうね。何故ならば自分の両親の世代のお店だからです。変わっていないんだから当たり前です。もっとビジュアルで訴える力が必要でしょう。

前回のコラムでワイシャツの事についてお話しをさせていただきましたが、今回も例としてワイシャツについて考えてみましょう。最近、多くのチェーン店が中心となってワイシャツをスーツと同じハンガー形態にして自動包装機で包装しています。理由を聞くと「コスト削減」が最も大きな理由です。それまで多くのクリーニング店ではユニークな形でワイシャツ包装をしていました。今も畳みで提供しているお店も残っていますがこれも一種のこだわりです。それをコスト削減と言うことでこだわりをなくしてしまう、と言うことは会社にとってとても大きな価値損失になるのではないでしょうか?自分たちはどうしてこの形にこだわるのか?を考えて商品を表現すべきと私は考えます。同じようにウール製品などはどのように表現したら良いでしょうか?これも皆さんで是非考えていただきたいと思います。

多分、このお話しにまだ消化不良を起こされている方がいらっしゃるのではないでしょうか?実際私もまだ書き切れていない事がありますので次回はもう一回、今後のクリーニング業というお題目で書かせていただきたいと思います。それまでに是非皆さん自身でお店や商品のビジュアルを「攻めの営業」として考えていただきたいですし、周りの皆さんと話しのネタにしていただければと思います。

今後のクリーニング事業をどう見るか? その1

みなさん、こんにちは。

今回はどこかの地域のクリーニング事情ではなく今後の日本のクリーニング業について話しをしてみたいと思います。

それにしてもクリーニング離れが進んでいる世の中になっています。皆さんのビジネスは大丈夫ですか?多分、このコラムを読まれている大半の方々が「まずい!確実に対前年度で売上が落ちてる」という感じではないでしょうか?実は三幸社も然り!クリーニング店の売上が落ちると機械の入れ替えなどもだんだんとなくなってくるので弊社の国内販売の落込みは結構なモノです。

まさに日本はアメリカの50年前である1960年代に起こった現象と同じ状況を迎えております。当時アメリカでは日本と同じように大きなクリーニングチェーンが山ほどありました。しかし景気の落ち込み、形態安定シャツなど家庭洗濯可能な洋服の出現、家庭洗濯機の機能向上などが原因でクリーニング店の売上がどんどんと落ちていった時でした。同時にそれまで安価な労働力として使っていた黒人の社会台頭が著しく、彼らの労働賃もぐんぐん高くなっていったことから今までの工場モデルが成り立たなくなったのです。結果として多くのクリーニング店が廃業、売却、M&Aなどがすすみました。そしてそれまでのビジネスモデルではもはや成り立たない事を当時の経営者達は理解し、自社の事業転換を図っていったのでした。

こうやって見直して見ると日本の現在とかなり似ております。アメリカの60年代を考察しながら我々が同じ道を進まないようにして行くにはどうしたら良いでしょうか?ここが今回のお題目となります。

最近、私はいろいろなクリーニング店経営者の皆さんとお話しをするにあたって同じ質問をしております。それは「クリーニング店では本当にお客様に対してプロの価値を提供しているだろうか?」と言うことです。さて、プロの価値ってなんでしょうか?もちろん家庭では出来ないクリーニング店ならでは、の価値と言うことになると思います。それでは具体的にその価値とはなんでしょうか?これを皆さんには是非考えていただきたいと思います。

私はここでワイシャツを例に挙げております。ワイシャツはウール系の洋服と違い水洗いの洋服です。だから家庭でも洗えるしクリーニング店に持ってくることも出来る洋服です。このワイシャツが減っているとするならば「顧客がクリーニング店を利用する価値を感じなくなってきているのではないか?」と推察します。考えてみればクリーニング店が価値を訴えるべき点は沢山あります。50℃近くの温度を使って洗っていること、これは最大の価値です。家庭洗濯では使えない業務用洗剤や化学薬品はいろいろありますがそれを使いながら白さへの追求を図っているのも価値です。一方で洗剤などをワンショット剤などにしているお店は本当に考え直した方がいいと思います。一番の価値である洗いの品質にもはやこだわりもないお店は間違いなく衰退するでしょう。顧客というのはそのような品質を出した洋服から瞬時に理解してしまうのですから・・・。

一方で仕上げを考えてみると最近の形態安定シャツは温度を嫌います。140℃以上の熱でプレスされ、そのプレス時間が長すぎると必ず縮みます。もはや昔のワイシャツと違うわけですから当然工場のコンセプトもそれに従って変えていくべきです。しかし、この部分では取り組んでいるクリーニング店はほぼゼロです。形を崩している部分で考えると現在のクリーニング店の品質は家庭洗濯よりも劣っていると言わざるを得ないのが現実なのです。昔のワイシャツであれば綿100%のワイシャツは完全乾燥しなければ波立ってしまうので押さえすぎがちょうど良かった訳ですが現在ではこの状態を「過乾燥」と呼びます。無論、型崩れの原因となるのです。

ほんの一部の価値を例として挙げてみましたが皆さんはどのくらい自社のワイシャツにこだわりを持っていらっしゃるでしょうか?こだわりを語れないとするならばその会社は大いに問題があると思いますし、売上が減るのもうなずけます。

今回はクリーニング店の価値という主題でワイシャツを例に出しながらお知らせいたしましたが、ウール製品などはどうすれば良いと考えるでしょうか?ありとあらゆる洋服に対してどのように考えて行くべきか?を是非考えて見てください。ヒントはこだわりと思います。

次回のコラムではそのこだわりをどのように表現するか?などを一緒に考えてみたいと思います。

チリを訪問して見えたクリーニング事情 その2

皆さん、こんにちは。

前回はチリの事情についてお話しをさせていただきましたが今回はクリーニング事情についてお話しをしてみたいと思います。

国はとても広いが実質首都であるサンチャゴのみのマーケットと言えると思います。従ってマーケットはとても小さいと言わざるを得ません。前号でもお知らせしたとおり人口1700万人の国なので人口密度があまり高くありません。唯一の救いは「南米で最も豊かな国」ということです。

さて、それではどんなクリーニング店があったのでしょうか?区分で言うとフランス系クリーニング店です。フランス系クリーニング店とは基本的にアイロン台のみで仕上げるクリーニング店の事を指します。ドライ機についてはパークが圧倒的でほぼすべてのお店でパークが使われています。あまりこの国では溶剤規制の問題はなさそうです。一方、お水は基本的に硬水です。故に軟水器の活用は不可欠です。ちなみに洗いの温度は30℃程度で決して高い温度で洗っていません。このようにみてみるとこの国の技術レベルは世界の最先端よりはかなり遅れていると言えるでしょう。

さてお店についてですが、フランスで最も大きなクリーニングチェーンと言えば5a Sec(サンカセック)というブランドです。ここサンチャゴでも市内で40店舗、郊外で30店舗という規模で成り立っていると言うから驚きです。後はProntoMaticというブランドもなかなかの展開をみせています。5a Secほどではありませんが30店舗ほどの展開をしているようです。今回ホストになってもらったLart Parisienというクリーニング店ですが1923年創業の老舗、現在は7店舗を展開中、地域の高級クリーニングとして活動しております。

(5a Secの店舗。ご覧の通り、店舗の後ろにアイロン台、ドライ機がある。これが典型的なフランススタイル)

(こちらはProntoMatic。店舗のルックスこそ違えどやっている事は一緒!)

(Lart Parisienの店舗。ここはちょっと違うでしょ!高級感あります)

しかし基本的にドライクリーニングや水洗の洋服を乾燥して手アイロンというモデルです。どのように展開しても基本的に人手を必要とするモデルで工業的な展開が出来ないモデルです。しかしフランス式を基本としているからか・・・、それ以上の情報が入ってこないのでしょうね。言葉の問題や文化の違いからこういう傾向が生まれてしまうのだと思いますが、全く違う工場スタイル、生産性、機械仕上げと手アイロンの違いなど何も知らないで時が過ぎていくのは何とももったいない話しです。ここはスペイン語ですが、お膝元のスペインもフランス式が一般的なのでそういう流れになってしまうのでしょう。

(Lart Parisienの集中工場。これが現実です。)

(ワイシャツ仕上げ。これ、日本だったらNGです・・・)

価格面の話しになりますが、労務費はおおよそ8万円/月(年金、社会保障付き)なので決して高くありません。しかし年率4〜6%の勢いで労賃が上昇しているとのことで決して楽観視出来る状況ではありません。そこでワイシャツの価格ですが5a Secで2890ペソ、ProntoMaticで3290ペソです。大体為替は1ペソ=0.17円なので5a Secで491円、ProntoMaticで559円となります。どうでしょう?高いと思いませんか?これでは多くの人々に使ってもらう事など出来るわけがない、と言うわけです。その割にノリなし、完全乾燥してから手アイロンですからワイシャツがパリッとしないのです。我々からみると完全にくたびれた感じの仕上げになってしまっていますがそれを彼らは高級仕上げと言うわけです。全く話しにならない!(笑

こうやってみてみると三幸社のワイシャツ仕上げ機はやはりすごい機械だ!と自画自賛してしまいます。しかし現地の人々にこの話をしても全く想像も付かないわけですから・・・、展示会などで貪欲に情報収集する事は大切ですね。

 

結論から申し上げるとチリのクリーニング事情はフランスのしかも旧式と言えるでしょう。すべてを人の手で処理しようとしている非常に非工業的なモデルです。ただもしかするとこのままで良いのかもしれません。成長が見えなければ投資もありません。やはり人口はとても大切と改めて認識しながら2泊の旅を終えてサンチャゴを後にしました。もしかしたら三幸社のビジネスもここで生まれる可能性はあるかもしれませんが、大きな市場にはならないでしょう。

私自身は初めての南米だったのでとても楽しかったですがクリーニングの限界をここでも感じてしまった旅でした。クリーニングの工業化、品質の伴う価格力はとても実現するのが難しいのでしょうね。しかしリスクを取らない商売で上手くいくものなど一つもありません。誰が生産性を高める品質を伴ったクリーニング工場を考えていくでしょうか?考えた人の勝ちでしょうね!

チリを訪問して見えたクリーニング事情 その1

皆さん、こんにちは。

1月16日から20日までシカゴからダラスを経由してチリの首都サンティアゴ(サンチャゴ)まで行ってきました。私は南米に訪問したのは今回が初めてでとてもワクワクしましたが一方で少々不安もありました。何故ならば治安が悪いと言われていたのでどのくらいだろうか?と全然見当が着かなかったからです。行ってみてよくわかりましたがチリではあまりそういう心配はなかったです。

まずは町の状況からお知らせしたいと思います。人口は1700万人、そのうちの1/3近くにあたる550万人がこのサンティアゴに住んでいると言われています。私が訪問したときは夏にあたり、日中は30℃を毎日越えているくらいです。しかしながらとても乾燥している事から暑さを全く感じず、夏用のジャケットでしたら平気で着ることが出来るくらいです。しかし夜になると一気に12〜3℃まで下がります。

(サンティアゴの町並み。思った以上に近代的な町並み!)

(私が滞在したホテルから移した町並み。向こうに見えるのがアンデス山脈)

チリは南米で一番裕福な国と言われているようです。人口が少ないのであまり取り上げられていないのかもしれませんが平均所得で言うと南米でチリが一番高いのではないか?と言われているそうです。故にコロンビアやベネズエラから出稼ぎがかなり入ってきているとの事です。そういう意味ではクリーニングマーケットが成り立ちやすい環境が出来ていますね。

(町の交差点。襟付きはチリ人、原色のTシャツなどは出稼ぎ労働者)

(この立ち話している二人も出稼ぎ。着ている服で一発でわかるらしい)

(初日の晩のレストランにて。全員チリ人。洋服がしっかりしています)

町はとても綺麗でした。あまりゴミは落ちていないし、人々が植物にお水をやっている姿が至る所で見えていました。モダンなビルも沢山建っていて思っていた南米のイメージとは全然違っていました。それ以上に人々がとてもファッショナブルなのです。まるでフランスの町を見ているようでした。ちょうど前を歩いていた人を撮ったのであまり良い写真ではありませんが老夫婦がこのように着飾って歩いているのです。写真は撮れませんでしたが多くの方々がそれぞれ綺麗に着飾っているのがとても印象的でした。正直これにはびっくりでした。町が綺麗で人々がとてもファッショナブルだとするとクリーニング業の可能性は高いと言えます。町を練り歩いているうちに期待が徐々に高まってきました。

(最終日に町を散策。このような老夫婦の着飾り方がとても良いですね!)

もう一つとても気になったこと、それは「何でも輸入する事」です。この国は輸入に関してはとても寛容な国です。アメリカと同じくらい?いや、それ以上でしょう。一番目についたのは車です。やはり日本車はそれなりにシェアが高いのですが決して日本車だらけではないのです。一番目立ったのはアメリカはGMのChevrolet(シボレー)でした。それだけでなく韓国車もかなり多かったですね。Hyundai、KIA、Saanyoungくらいはわかるのですが、なんとSamsungの車がありました。日本の皆さんはサムソンで車を作っていることすら知らないのではないでしょうか?実際に私もサムソン車を韓国以外で見たのは初めてでした。それ以外にも中国産の車が数種類はありました。さすがに私も名前がわかりませんでしたが聞いてみたら中国車と言うことでした。日本では中国車はとてもじゃないけど乗りたいと思う人がいないのではないでしょうか?ここではそういうこともなく普通に出回っているのがまた面白いですね。

(前の車は中国車。反対車線の2番目と3番目はシボレー。何でもあります!)

あとはなんと言ってもワインですよね!皆さんは私のことをもうご存じかもしれませんが、自他が認める大のワイン好きです。日本で一番有名なのはやはりConcha y Toro(コンチャイトロ)と呼ばれるブランド。地元のスーパーで見てみてください。ほぼあると思います。これをメルシャンと三菱商事が輸入元になっているのですが、見事なワインです!!安いけどね。(笑

今回はConcha y Toroのワイナリーにも行ってきましたが私服の一時でした。世界で一番大きなワイナリーだけあって何でも作っています。というのも気候がとてもブドウ栽培に向いているからでしょう。訪問した時は最高気温32度、最低気温13度でした。おおよそ20度の気温差があってこれはブドウにとって最高の条件になります。今回は滞在中にしっかりチリワインを堪能してきました。

(世界最大のワインメーカー、コンチャイトロ)

(ワイン畑を散策しながらテイスティング。素晴らしい!)

(一押しのブドウ品種カルメネール。是非近くのスーパーで探してみて!)

(お土産一杯買って大満足の筆者!)

まだまだ話せば長くなりますが日本人にとっては住みやすい国であることはよくわかりました。アメリカ等からも観光で訪れている人がとても多いのが印象的でした。こんな国から見えるクリーニング業界について次号でお知らせいたします。お楽しみに!

テキサス州のクリーニング事情

皆さん、こんにちは。

今回はテキサス州のクリーニング事情についてお話しさせていただきます。と言うのも先日、チリはサンティアゴまで行ってきたのですがちょうどダラスフォートワースが中継地だったのです。フライトは夜だったので朝の便でシカゴからダラスに飛んで数時間ですが地域のクリーニング店を訪問しようと考えたのでした。

テキサス州は全米でも重要視されている州で、とにかく石油で有名ですね。それからなんと言ってもブッシュ大統領一族のお膝元で有名です。とても保守的な州で共和党と石油のおかげで町はすごく豊かに出来ています。道路は広いし、周りの家を見ても軒並み大きな家ばかりが建っています。と言うことは比較的富裕層が多く住んでいるのではないか?と思いました。そしてその結果はクリーニング店にもしっかり影響していることがわかりました。

さて、テキサス州はカウボーイの州です。この地域で一番面白いのはジーンズのクリーニングです。日本ではまず出てきませんね。しかしこの地域ではジーンズはクリーニング店に出す習慣ができあがっています。だからジーンズがクリーニング店に一杯出てきます。またそのクリーニング方法が面白い!なんと言ってものり付けして洗ってしまい、その後に綿プレスでがっちり押さえてしまうのですから。もちろん、できあがったジーンズはパリパリの状態でとてもじゃないけど普通だったら履けません。しかし現地の人はこの糊をバリバリと音を立てながら履くのが爽快なんだとか・・・。言っている意味がわからん!(笑

しかし地元の習慣とは他の町に住んでいる人々にはわからないのかもしれません。だからローカルビジネスは成り立つ訳です。こういう文化を大切にし続ける限りクリーニング業はなくならないでしょうね。まるで日本は「きれい好き」と「ドレスコード」が文化として50年後も残っていればクリーニング業は成り立っているでしょう。

 

話はテキサスに戻ります。この町でも富裕層のクリーニング業は豊かさがあるように見えました。私は3件のクリーニング店を訪問してきましたがどこも上手くいっているようでした。ポイントは

  • 地場の人々にはしっかりしられていること、そして信頼されていること
  • 利益率をしっかり保つために必要な価格が提示出来る事、そして顧客に受け入れられていること
  • あまり拡大せずにその地場で深く根付くこと

これだろうと思います。どのお店もワイシャツは3ドル以上取っていました。この地域は低価格のお店がとても多いです。例えばワンプライスショップです。お店の名前が「1.50ドルクリーニング店」というように。本当に価格でしかプロモーションしていないのです。そしてそれを経営しているのはほとんどが移民です。(昔はアメリカ人がやっていたのだろうけど・・・)

これは最近わかってきたことですが、価格重視でボリュームをとり続けるというのは限界がある、と言うことです。結局は如何に綺麗にするか?そしてその対価をどれだけの顧客が払ってくれるのか?そのためにどんなお店作りを目指すのか?ここら辺がポイントとなりそうです。

上手くいっているお店はすべてユニークです。特に最初に訪問したStanLey Cleanersはとてもユニークでした。お店はとにかく綺麗だけどそれ以上に派手!(笑

 

(StanLey Cleanersの外観!立派です。)

(ドライブスルー。このお店に来る95%がここでサービスを受けている)

派手なんだけど派手に感じない。存在感は抜群!店の中を見てもデコレーションがとてもユニーク。マイケル・ジョーダンやジョー・モンタナのサイン入りユニフォームが飾ってあったりなのですがあんなにたかい天井にほこりがたまっていないのです。白と会社のカラーである赤でイメージしたような店作りで作業場もすぐ後ろには見える。その作業場がまたとても綺麗にしてあるのは「さすがプロの店!」としか言い様がないくらいとても素敵なお店でした。

 

(フロント。かっこいいですね〜!)

(社長さんと一緒にパチリ)

人々に使ってもらえる店ってやはりこういうことじゃないのかな!店作りとして是非参考にしてみてください。

台湾で見られるクリーニング事情 その2

皆さん、明けましておめでとうございます。今年もいろいろな所に出かける予定ですのでまた皆さんに面白い情報を提供させていただきたいと思います。今年もよろしくお願いいたします。

 

さて、今回は前回の台湾の続きとなります。前回は台湾の全体的な事情についてお話しをさせていただきましたが今回はクリーニング業界についてお話しをいたします。

前回のコラムで台湾は日本にとても似ている、という話をさせていただきました。その際のキーワードは「平等」でしたね。実はこの言葉はクリーニング業にとってはあまりうれしい言葉ではないようです。クリーニング業では貧富の差が少なければ少ない市場ほど何でも自分で処理してしまう、いわゆるセルフサービスの国になってしまうからです。クリーニング業は一種の代行業です。人にお金を払って自分の洋服を綺麗にしてもらうサービスなのですから人々に収入力と消費力がなければなかなか成り立たないのがこの業界です。

さて、その台湾ですが残念ながら社会構造が日本に良く似ています。故にあまりクリーニングを使う人が多くないのです。国全体で6000店のクリーニング店があると言われておりますが、その95%くらいのクリーニング店が個人事業主でその売り上げ規模は年商400万円から600万円程度と言われております。もはや工業的とは言えずその日暮らしの運営を行っているわけです。

私は2日目に高雄(Kaohsiung)という町にやってきました。台湾で3番目に大きな都市で人口も270万人と言われているそうです。この町には400〜500店のクリーニング店があると言われていますが、5店舗以上を持っているチェーン店は10社もないそうです。台湾では日本と同じようにコインランドリーの売上が台頭してきているそうですが、そのコインランドリーも所有できる人は土地建物など物件を持っている資産家だけなのでチェーン展開出来ている人々がある程度独占しているとのことでした。台湾は基本的にとても暖かい国なのでホームクリーニングの売上は年々減少し、このようなコインランドリーなどで辛うじて補填している、と言うのが業界構造だそうです。

(台湾IDCの幹部のみなさんと高雄で会食)

(唯一、すごい工場を建設中。真ん中の青いシャツを着た若い方が後ろに建設している工場の若社長さんです。これがフル稼働したら徳島のセルフ様のような工場になるかも)

こんな中、台湾の一部団体はIDCと名乗り、JCPCが加盟しているIDC国際クリーニング会議と同じIDCロゴを掲げ、何か新しい事をやろうではないか!と活動している団体があるのです。こんなに業界が縮小しているのにそれでもなんとかしよう、と考えるのはなかなかたいしたものです。IDC台湾は具体的に何をやれば良いのか?は決まっていないもののもっと外国に出て新しい事を吸収しようと頑張っているのです。このチャレンジ精神には敬意を表したいと思います。我々も新しい情報を提供しながら何らかのプロジェクトを作ってもらいたいと思います。

(台北にあるカリフォルニアクリーニング様。)

(店内はなんとお茶屋さんが併設。いや、どっちが本業?)

(カリフォルニアクリーニング様の工場。とにかく日本の工場がお手本になっています)

(カリフォルニアクリーニング様の幹部皆様との会食。昼間からワインをこんなに飲まされました・・・笑)

台湾からは残念ですが学べる事はあまりありませんでした。しかし業界を盛り上げていこう、と考える人々がまだまだ沢山残っていたのはとても良かったです。ただし、彼らが次に何をやっていくのか?を決める事、そしてそれを実行する事がない限り再び繁盛する事はないでしょう。

是非頑張ってもらいたいと思います。