皆さん、こんにちは。
先日、沖縄に行ってきました。あるコンサルティングファームの研修会が現地で行われたので行ってきました。ついでといってはなんですが、クリーニング店も訪問してきました。その間に普天間基地なども見てきて、改めて沖縄の米軍と隣り合わせで生活している事情は大変なモノだな、と実感して帰ってきたのです。
クリーニング業界の事を訪問したクリーニング店に話を聞いて来たのですが、「ホームクリーニングの方は本当に点数が減ってきていて真剣に今後どうするか?を考えていかないとまずい!」とおっしゃっておりました。前回、ベルギーのお話しをさせていただきましたが、ここ沖縄でも全く同じ現象が起こり始めているのです。これは本当に困った!
今回、ちょっと沖縄ならではの話に遭遇したのは「かりゆし」です。沖縄には「かりゆし」(沖縄で着られている民族衣装。ハワイのアロハシャツに似ています)というシャツ代わりの洋服がビジネス上の正装となっていておおよそ4月から10月くらいまでが「かりゆし」を人々は着ているようです。そして10月から4月までの冬がワイシャツ、という傾向があるようです。クリーニング店の経営者様に話を聞いてみると時期にかかわらず「かりゆし」、ワイシャツ共に東京などの大都市と同じ位のボリュームで全体の40%位が占められていると報告を受けました。
たまたま国際通りの「かりゆし」専門店に入ってみました。そこで最近のラインナップを見てみると昔の「かりゆし」とは違い、ボタンダウンのものやスリムフィットのものなど我々が最近着ているワイシャツとあまり変わらない傾向になっているのが面白かったですね。
(かりゆしショップ。ワイシャツとは違い、半袖ばかり。カラーも豊富!)
(綿ポリ混紡のシャツが圧倒的に多い!)
それ以上に目に入ったのは生地の作りです。綿ポリ混紡がとても多く綿100%の「かりゆし」があまり多くないのです。むしろポリが65%で綿が35%というシャツの方が多く、これには一つの事情が絡んでいるのだろうと察しました。それは「家庭洗濯」です。実際に滞在中のある朝、我々はコンサルティングのグループツアーで皆さんとの待ち合わせ場所でしばらく待っていたのですが、そこでしばらく街を歩いている人々をじっくり眺めることが出来ました。この時期だと100%「かりゆし」を着る人ばかりなのですがあまりクリーニング店に出している人が多くないな、という印象でした。東京などの大都市でもワイシャツをクリーニングに出していない人の方が圧倒的に多いのだろうと思いますが、沖縄でも同じ状況になっているのを目の当たりにすると改めて考えさせられてしまいます。
我々クリーニング業界はどうやって生き残りを図っていくのでしょうか?私もまだわからないのですが家庭洗濯と融合していく事は考えていかなければならないのでしょうか・・・。水洗いやリネンの業界はまだまだ成長しています。世界的に成長しています。しかしドライクリーニング業界は衰退の一途をたどっています。この事実を我々は認識し、業態をどのように変えていくか?を考えていく必要があることを考えさせられた沖縄訪問でした。