皆さん、こんにちは。
前回はジャカルタの交通事情についてお話しをさせていただきました。発展途上国ではありますが、大きな経済発展を遂げているジャカルタ、しかし人々の習慣を簡単に変えることができず、結果としてその行動習性が経済発展を妨げているのではないか?というお話しをさせていただきました。今回は展示会に参加して感じた事を書かせていただきます。
今回でこのClean Expoに参加させてもらって3回目、展示会自体は4回目の開催となりますが、びっくりするほど進歩がありません。相変わらず一番出展しているのは洗濯機メーカーです。アメリカ、ヨーロッパ、そして中国などからいろんなブランドの洗濯機が展示されておりました。しかしドライ機や仕上げ機の出展はほぼありません。私が見た限りではドライ機は2ブランド、仕上げ機も弊社を入れて3〜4ブランドしか出ていませんでした。何ともさみしい話です・・・。
ではどうしてこんなに出展されていないのでしょうか?私は幸い、ひとつのワイシャツ機ユーザーを訪問することが出来ました。びっくりかもしれませんが、三幸社のワイシャツ機はすでにジャカルタのいくつかのクリーニング店でも使ってもらっているんです。すごいでしょ!(笑
(今年も行われたジャカルタ展示会。)
(並んでいるのは洗濯機ばかり。これだけ現在のインドネシアではこれに需要があるようです)
冗談はともかくとしてAqualisというクリーニング店です。まさに昔ながらのクリーニング店で我々のワイシャツプレス機が彼らにとって初めての自動仕上げ機です。残りを見ると全部アイロン台。一列に7〜8台のアイロン台が並んでおり、職人さんが一つひとつをプレスしておりました。
彼らの問題点はインドネシアの気候、そして人々のドレスコードです。先日、タイに行ってきました。タイもとても暑いのですがインドネシアはそれ以上に暑い!タイの弊社スタッフが3人この展示会に参加していたのですがその彼らが「インドネシアは南の国だ!」と言うのです。私は「どっちも一緒だろう!」と思っていたのですがやはり行動の仕方など違いはかなりあるようです。要は「動きに機敏さがない」というのです。これは納得です。
もう一つはドレスコード、本当にインドネシアの人々はおしゃれをしないのです。見渡す限り家で洗えるようなTシャツやジーンズなどなど。ビジネスにドレスコードがほとんどないのが現状のようです。これではクリーニングサービスが繁栄するはずもないでしょう。
それに加えてもう一つ問題があります。それは水質です。国で管理されている水があまりにも汚いためにもちろん飲み水としては利用出来ません。故に多くのクリーニング店では軟水装置をつけたりしているのです。日本で軟水装置を設置している町のクリーニング店はどのくらいあるでしょうか?(私はあまり見たことがありませんが・・・)ここでも日本が如何に環境的に恵まれているか?がわかります。インドネシアではクリーニングに利用するための水にも投資をしなければ鳴らないのです。結果としてどれだけクリーニングにコストがかかっているかおわかりでしょう。
(三浦のボイラーを使っていました。ボイラー自体とても良いのですが、やはり水が問題か・・・。下の写真ですが右の細長い軟水器で濾過する事はやっているのですが、それ以上の事はしていません。このお水には不純物がかなり多いと推測されます。)
ただ、実際のところ「純水」に変換する装置をつけているところはほぼないでしょう。私が見た限りではJeevesしかありません。純水とは余計な物質が入っていないお水の事です。軟水装置にお水を濾過したからと言って不純物がすべて取れる訳ではありません。一番取らなければならないのはミネラル、鉄分などです。そこまで取り切れていないお水で洗っているのですからなかなか綺麗にならないだけでなく1年後には黄色くなってしまいます。
まだまだ発展途上のインドネシアですが、政府が水質改善に力が入った時にこの国のクリーニングレベルは格段に上がる事でしょう。仕上げは・・・、まだまだ人件費が安いからもうちょっと先の話ですかね・・・。